HOME / 日常の心理学 / 心理学用語辞典 / 効果量とは
研究法効果量とは
英語: Effect size ・ 更新日 2026-10-03
効果量とは、2つの条件のあいだの差の大きさを、測定単位に関係なく表すための統計的な指標のことです。
01効果量をくわしく
効果量という考え方を広めたのは、統計学者のジェイコブ・コーエン(Jacob Cohen)です。コーエンは1988年の著書で、2つの群の平均値の差を標準偏差で割って標準化した指標(コーエンのd)を提案し、d=0.2を小さい効果、0.5を中程度、0.8を大きい効果とする目安を示しました。
2015年にRestorative Dentistry & Endodonticsに掲載された統計解説では、効果量は「比較する群の間の差を単純に数値化したもの、つまり実際の効果」と説明され、p値だけでは効果の大きさが分からない点を補う指標として紹介されています。
2012年にJournal of Graduate Medical Educationに掲載された解説でも、p値は「効果があるかどうか」を示すだけで「効果の大きさ」は示さないとされ、サンプルサイズが十分大きければ、わずかな差でも統計的に有意になってしまうことが指摘されています。
そのため、研究結果を正しく読み取るには、統計的に有意かどうか(p値)と、その差が実用的に意味のある大きさかどうか(効果量)の両方を確認する必要があるとされています。小さい効果量でも、サンプルサイズが大きければ「有意差あり」と報告されることがある点は、誤解されやすいポイントです。
02身近な例
新しい勉強法で平均点が1点上がったという結果でも、人数が多ければ「統計的に有意」になることがあります。効果量を見ることで、その差が実際にどれくらい意味のある大きさなのかを判断しやすくなります。
03講座で学ぶ
効果量は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
効果量とは何ですか?
効果量とは、2つの条件のあいだの差の大きさを、測定単位に関係なく表すための統計的な指標のことです。
効果量とp値の違いは何ですか?
p値は差が偶然によるものではなさそうかを示す指標で、効果量は差そのものの大きさを表す指標です。サンプルサイズが大きいと、わずかな差でもp値は有意になりやすいため、両方を確認する必要があります。
効果量が大きいほど良い研究ということですか?
必ずしもそうとは言えません。効果量は差の大きさを示す指標であり、研究の質の高さそのものを表すものではありません。測定方法や対象者の選び方など、他の要素も合わせて判断する必要があります。