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第4章 意識と睡眠 ・ レッスン4-2睡眠にはどんな段階があるのか。レム睡眠とノンレム睡眠とは
読む時間の目安: 4分 ・ 公開日 2026-10-02
このレッスンの学習目標
- レム睡眠とノンレム睡眠の違いを説明できる
- ノンレム睡眠のN1・N2・N3の違いを、脳波の特徴から説明できる
- 一晩の睡眠が、一定の周期を繰り返しながら変化していくことを説明できる
要点
- 睡眠とは、目が速く動く「レム睡眠」と、目がほとんど動かない「ノンレム睡眠」が交互に繰り返される、意識の状態の1つです。
- ノンレム睡眠はさらにN1・N2・N3の3段階に分けられ、段階が進むほど脳波はゆっくり大きくなり、眠りが深くなります。
- レム睡眠とノンレム睡眠の交代にはおよそ80〜110分かかり、一晩に4〜6回ほど繰り返され、夜の後半に近づくほどレム睡眠が長く頻繁になります。
01睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるのか
睡眠には、目が速く動き脳波が速く変化するレム睡眠と、目がほとんど動かず脳波がゆっくりになるノンレム睡眠という、2つの異なる状態があります。
睡眠は、ひとつの均一な状態ではありません。眠っている間の脳波や眼球の動きを調べると、目が速く不規則に動き脳波が低い振幅で速く変化する「レム睡眠」と、目がほとんど動かず脳波がゆっくりとした波になる「ノンレム睡眠」という、性質の異なる2つの状態が交互に現れることがわかっています。
1953年に発表された研究では、眠っている人の眼球を調べたところ、眼球が規則的に速く動く時期が一晩のうちに何度もあり、そのときの脳波も低い振幅で速く変化していることが報告されました。この時期に目を覚ましてもらうと、夢を見ていたと答える人が多いことも示され、眼球の動きと夢とのつながりが注目されるきっかけになりました。
1957年に発表された研究では、この眼球運動の時期と脳波、体の動き、夢の内容との関係が、さらに詳しく確かめられました。レム睡眠・ノンレム睡眠という区別は、こうした研究の積み重ねの上に定着していったものです。
02ノンレム睡眠にはどんな段階があるのか
ノンレム睡眠はN1・N2・N3の3段階に分けられ、段階が進むほど脳波はゆっくり大きくなり、眠りが深くなります。
ノンレム睡眠は、脳波の特徴によってN1・N2・N3という3つの段階に分けられています。N1は、起きている状態から眠りに入るごく浅い段階で、ゆっくりとした眼球の動きが見られます。
N2では脳波の動きがさらにゆっくりになり、「睡眠紡錘波」と呼ばれる特徴的な波や、「K複合」と呼ばれる波が現れます。N3は、振幅が大きく(75マイクロボルトを超える)、周波数の低い(4ヘルツ以下の)ゆっくりとした脳波が目立つようになる、もっとも深い段階です。
レム睡眠とノンレム睡眠(N1〜N3)は、ひと晩の間に繰り返し交代します。この1回の交代にかかる時間はおよそ80〜110分で、ひと晩に4〜6回ほど繰り返されます。
03睡眠の段階は一晩のうちでどう変わるのか
睡眠の前半は深いノンレム睡眠(N3)が多く、後半に近づくほどレム睡眠が長く頻繁になっていきます。
睡眠の段階は、一晩を通して同じ割合で現れるわけではありません。夜の前半は、深いノンレム睡眠であるN3が多く現れ、レム睡眠は短い傾向があります。
一方、夜の後半に近づくにつれて、レム睡眠の時間は長くなり、現れる回数も増えていきます。朝方に見た夢を覚えていることが多いのは、このレム睡眠の増え方と関係していると考えられます。
04レム睡眠のとき体はどうなっているのか
レム睡眠のときは脳波が起きているときに近い速さで変化しますが、体を動かす筋肉の活動は抑えられています。
レム睡眠は、脳波の見た目だけでいえば、起きているときに近い、低い振幅で速く変化する波が特徴です。しかし同時に、体を動かす骨格筋の活動は大きく抑えられており、腕や脚を自分の意思で動かしにくい状態になっています。
眼球だけはこの抑制の対象になっておらず、閉じたまぶたの下で速く不規則に動きます。レム睡眠(REM睡眠)という名前も、この急速な眼球運動(Rapid Eye Movement)にちなんでつけられたものです。
KEYWORDSキーワード(日本語・英語)
このレッスンで覚えておきたい用語です。英語名も一緒に覚えると、海外の教科書や論文が読みやすくなります。
目が速く不規則に動き、脳波が低い振幅で速く変化する睡眠の状態。夢を見ていることが多い。
目がほとんど動かず、脳波がゆっくりとした波になる睡眠の状態。N1・N2・N3の3段階に分けられる。
ノンレム睡眠のN2段階に現れる、短く連続したリズムを持つ脳波。
ノンレム睡眠の中でもっとも深いN3段階。振幅の大きい、ゆっくりとした脳波が目立つ。
出典
- Gottesmann, C. (2009). Discovery of the Dreaming Sleep Stage: A Recollection. Sleep, 32(1), 15-16.
- Irwin, M. R. (2022). Sleep disruption induces activation of inflammation and heightens risk for infectious disease: Role of impairments in thermoregulation and elevated ambient temperature. Temperature, 10(2), 198-234.
LESSON 4-2 の仕上げ
確認クイズ(全3問)
学んだ内容を確かめましょう。答えを見る前に、自分で選んでみてください。
Q1. レム睡眠とノンレム睡眠の違いとして正しいものはどれですか。
- レム睡眠は目が速く動き脳波が速く変化するが、ノンレム睡眠は目がほとんど動かず脳波がゆっくりになる
- レム睡眠とノンレム睡眠は、脳波も眼球の動きもまったく同じである
- ノンレム睡眠のときだけ、心臓が完全に止まる
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正解: 1. レム睡眠は目が速く動き脳波が速く変化するが、ノンレム睡眠は目がほとんど動かず脳波がゆっくりになる
レム睡眠は目が速く不規則に動き脳波が速く変化する状態、ノンレム睡眠は目がほとんど動かず脳波がゆっくりになる状態です。
Q2. ノンレム睡眠のN3段階の特徴として正しいものはどれですか。
- 振幅の大きい、ゆっくりとした脳波が目立つ、もっとも深い段階
- 起きている状態とまったく変わらない脳波が続く段階
- レム睡眠よりも眼球が速く動く段階
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正解: 1. 振幅の大きい、ゆっくりとした脳波が目立つ、もっとも深い段階
N3は、振幅の大きいゆっくりとした脳波が目立つ、ノンレム睡眠の中でもっとも深い段階です。
Q3. 一晩の睡眠の変化として正しいものはどれですか。
- 夜の前半は深いノンレム睡眠(N3)が多く、後半はレム睡眠が長く頻繁になる
- 一晩中、同じ段階がずっと続き変化しない
- レム睡眠は夜の前半にしか現れない
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正解: 1. 夜の前半は深いノンレム睡眠(N3)が多く、後半はレム睡眠が長く頻繁になる
夜の前半は深いノンレム睡眠(N3)が多く現れ、後半に近づくほどレム睡眠が長く頻繁になります。
レッスン4-2はここまでです
クイズで迷った問題があれば、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。