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社会心理学アッシュ型同調実験とは
英語: Asch conformity paradigm ・ 更新日 2026-10-03
アッシュ型同調実験とは、集団の多数派が明らかに誤った判断を示したときに、個人がその判断に合わせてしまうかどうかを調べる実験パラダイムのことです。
01アッシュ型同調実験をくわしく
心理学者ソロモン・アッシュは1950年代に、線分の長さを判断させる単純な課題を使った一連の実験を行いました。参加者本人以外は全員が実験協力者(サクラ)で構成されたグループの中で、協力者全員が明らかに間違った長さを答えると、本人も周囲に合わせて誤った答えを選んでしまうことがあるという現象が報告されました。この研究の方法は後の社会心理学研究に大きな影響を与え、2024年に発表された系統的レビューによれば、アッシュの1951年の原論文はGoogle Scholar上で7962件(2023年9月18日時点)引用されています。
CapuanoとChekrounによる2024年の系統的レビューは、1,406件の文献から48件の関連研究(実験研究41件、レビュー6件、メタ分析1件)を抽出して分析しました。その中で紹介されているBond(2005)のメタ分析は、アッシュ型の実験125件を対象に、重み付き平均効果量0.89という比較的大きな同調効果を報告しています。また、2023年に行われた追試では33%という同調率が報告され、アッシュの原実験の結果とおおむね一致したとされています。一方で、別の研究では少なくとも1回は同調した参加者の割合が82.67%、さらに別の研究では59.2%という同調率が報告されるなど、条件によって数値には幅があります。
ただし、同調行動が起こる理由や、年齢・性別・文化による違いについては研究者の間で十分な一致が見られていません。また、DeukerらによるfMRI研究では、記憶の同調にも「どの答えを正しいと思うか(情報的影響)」と「集団に合わせないと気まずいという気持ち(規範的影響)」という異なる仕組みが関わっており、同調が常に一枚岩の現象ではないことが示されています。さらに近年はオンライン環境での同調も研究されていますが、対面の状況より同調率が下がる場合があることも指摘されています。
02身近な例
会議でほぼ全員が同じ意見を言っている場面で、自分の考えと違っていても、つい多数派に合わせて発言してしまうような状況がアッシュ型同調の典型例です。
03講座で学ぶ
アッシュ型同調実験は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
アッシュ型同調実験とは何ですか?
集団の多数派が明らかに誤った判断を示したときに、個人がその判断に合わせてしまうかどうかを調べる実験パラダイムのことです。
アッシュの実験では、どれくらいの人が同調したのですか?
研究や条件によって数値に幅があり、追試では33%程度という報告もあれば、少なくとも1回は同調した人の割合が82.67%に達したという報告、59.2%という報告もあり、125件のアッシュ型実験をまとめたメタ分析では比較的大きな効果量(0.89)が示されています。
同調は誰にでも同じように起こるのですか?
同調行動自体は多くの研究で確認されていますが、年齢・性別・文化による違いについては研究者の間で十分な一致が見られておらず、またオンライン環境では対面よりも同調率が下がる場合があることも指摘されています。
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出典
- Capuano, C., & Chekroun, P. (2024). A Systematic Review of Research on Conformity. International Review of Social Psychology, 37(1), Article 13.
- Deuker, L., Müller, A. M., Montag, C., Markett, S., Reuter, M., Fell, J., Trautner, P., & Axmacher, N. (2013). Playing Nice: A Multi-Methodological Study on the Effects of Social Conformity on Memory. Frontiers in Human Neuroscience, 7, Article 79.