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社会心理学向社会的行動とは
英語: Prosocial behavior ・ 更新日 2026-10-02
向社会的行動とは、他者の利益になるような自発的な行動のことです。困っている人を助けることや、寄付をすることなどが当てはまります。
01向社会的行動をくわしく
向社会的行動とは、他者の利益になることを意図した自発的な行動の総称で、困っている人を助けること、物を分け与えること、寄付をすることなどが含まれます。心理学ではバトソン(C. Daniel Batson)らが、他者への共感が「見返りを求めない」援助行動につながる可能性を論じた「共感-利他性仮説」を提案し、この分野の重要な理論的土台となりました。
一方で、ペナーらが2005年の総説でまとめたように、向社会的行動の背景にある動機は一様ではないとされています。見返りへの期待や、自分の不快感を減らしたいという気持ちなど、利己的な側面が混じることも多く、「完全に無私の行動」と「打算的な行動」の間に広いグラデーションがあると考えられています。
向社会的行動と幸福感の関係を調べた2020年のメタ分析(Huiら)では、人を助ける行動をとる人ほど、自分自身の幸福感も高い傾向にあることが示されました。この研究では、ボランティアのような形式的な援助よりも、日常的に誰かを助けるといった形式的でない行動の方が、幸福感との結びつきが強い傾向も報告されています。
02身近な例
電車で席を譲る、落とし物を拾って渡す、困っている人に道を教えるといった行動は、どれも向社会的行動の例です。
03講座で学ぶ
向社会的行動は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
RESEARCH研究の解説記事
「1人の写真」には寄付したくなるのに、大勢の統計には動かされないのはなぜか(お金と心理)
FAQよくある質問
向社会的行動とは何ですか?
向社会的行動とは、他者の利益になるような自発的な行動のことです。困っている人を助けることや、寄付をすることなどが当てはまります。
向社会的行動と利他行動は同じですか?
重なる部分はありますが、厳密には異なります。利他行動は見返りを求めない行動を指すのに対し、向社会的行動はより広い概念で、ある程度の見返りや自己の満足を伴う行動も含みます。
人を助けると自分にもメリットがあるのですか?
2020年のメタ分析では、他者を助ける行動をとる人ほど幸福感が高い傾向にあることが報告されています。ただし、これは相関関係であり、助けること自体が必ず幸福感を高めると断定するものではありません。
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出典
- Penner, L. A., Dovidio, J. F., Piliavin, J. A., & Schroeder, D. A. (2005). Prosocial behavior: Multilevel perspectives. Annual Review of Psychology, 56, 365-392.
- Hui, B. P. H., Ng, J. C. K., Berzaghi, E., Cunningham-Amos, L. A., & Kogan, A. (2020). Rewards of kindness? A meta-analysis of the link between prosociality and well-being. Psychological Bulletin, 146(12), 1084-1116.