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社会心理学

傍観者効果とは

英語: Bystander effect ・ 更新日 2026-10-02

傍観者効果とは、緊急事態に周囲にいる人の数が多いほど、個人が助ける行動を取らなくなる現象のことです。

01傍観者効果をくわしく

傍観者効果は、1968年に社会心理学者ダーリー(John Darley)とラタネ(Bibb Latané)が実験で示した現象です。参加者はインターコームを通じて他の数名(実際は録音音声)と議論していると思い込まされ、そのうちの1人が発作を起こしたように振る舞う場面を聞かされました。このとき、自分以外に何人が議論に参加していると思っているかを変えて、参加者が実験者に知らせに行くかどうかを観察しました。

結果として、自分以外にも議論を聞いている人が多いと思っているほど、参加者が通報に動く割合が下がる傾向が見られました。ダーリーとラタネは、この現象を「責任の分散」で説明しました。周囲に人がいると、「自分が動かなくても誰かが対応するだろう」という感覚が生まれ、1人当たりの責任感が薄れるという考え方です。

ただし、2011年に発表されたフィッシャーらのメタ分析では、傍観者効果は多くの研究で確認される一方、状況が明らかに危険である場合や、加害者がその場にいる場合には、効果が小さくなることが示されています。つまり、周囲に人が多ければ常に誰も助けないという単純な話ではなく、状況の危険度によって効果の大きさが変わる点に注意が必要です。

02身近な例

駅や電車内で具合が悪そうな人がいても、周りに大勢の人がいると誰も声をかけずに時間が過ぎてしまうことがあります。一方、周りに自分しかいない状況では、声をかけやすくなるといわれています。

03講座で学ぶ

傍観者効果は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第12章向社会的行動と傍観者効果。なぜ助け、なぜ助けないのか

FAQよくある質問

傍観者効果とは何ですか?

傍観者効果とは、緊急事態に周囲にいる人の数が多いほど、個人が助ける行動を取らなくなる現象のことです。1968年にダーリーとラタネが実験で示しました。

傍観者効果はなぜ起こるのですか?

「責任の分散」が主な説明とされています。周囲に他の人がいると、自分以外にも対応できる人がいると感じ、1人当たりの責任感が薄れるためだと考えられています。

人数が多いと必ず誰も助けないのですか?

いいえ。2011年のメタ分析では、状況が明らかに危険な場合や加害者がその場にいる場合には、効果が小さくなることが示されています。常に成り立つ法則ではありません。

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出典

  1. Darley, J. M., & Latané, B. (1968). Bystander intervention in emergencies: Diffusion of responsibility. Journal of Personality and Social Psychology, 8(4), 377-383.
  2. Fischer, P., Krueger, J. I., Greitemeyer, T., Vogrincic, C., Kastenmüller, A., Frey, D., Heene, M., Wicher, M., & Kainbacher, M. (2011). The bystander-effect: A meta-analytic review on bystander intervention in dangerous and non-dangerous emergencies. Psychological Bulletin, 137(4), 517-537.

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