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恋愛・人間関係希少性と「手に入りにくさ」とは
英語: Scarcity / Playing Hard to Get ・ 更新日 2026-10-03
希少性の効果とは、手に入りにくいものほど価値が高く感じられる心理のことです。恋愛では、簡単には手に入らない相手ほど魅力的に見えるのかどうかとして研究されてきました。
01希少性と「手に入りにくさ」をくわしく
「手に入りにくい相手ほど魅力的に見える」という考え方は、1973年に社会心理学者ウォルスター(Elaine Walster)らが実験で検証を試みたのが始まりです。ただし、この個人が意図的に「冷たく振る舞う」ことの効果を直接確かめたPMC収録の研究は見つかっておらず、ここでは市場レベルでの希少性の効果を示した研究を紹介します。
Bruch & Newman(2018年、Science Advances)が大規模な出会い系サイトのデータを分析したところ、男女ともに自分より平均で約25%人気の高い相手にメッセージを送る傾向があり、人気の高い女性への メッセージに対する返信率は、どれだけ頑張っても21%を超えませんでした。つまり、人気(魅力の評価)が高い側は、声をかけられても反応しなくて済む「選べる立場」にいます。
Topinkova & Diviak(2025年、PLOS ONE)が分析したチェコのマッチングアプリのデータ(1万528人、プラハとブルノ)では、女性ユーザーが全体の20〜25%しかおらず、人数の少ない女性側が受け取るアプローチの数が多くなっていました(プラハでは女性1人あたり平均52.71件、男性は4.22件)。人数が少なく「手に入りにくい」側が、選ぶ立場に立ちやすいことを示すデータです。
ここからわかるのは、「個人が演技的に冷たく振る舞えば好かれる」という駆け引きの効果そのものを直接証明した研究ではなく、「出会いの市場で人数が少なく競争率が高い人ほど、選ばれる側ではなく選ぶ側に立ちやすい」という市場レベルの希少性の効果だという点です。両者を混同しないよう注意が必要です。
02身近な例
出会い系アプリで、登録者数の少ない性別や属性の人にメッセージが集中しやすいのも、希少性の効果の一例と考えられます。
RESEARCH研究の解説記事
手に入りにくい相手ほど魅力的に見えるのか。駆け引きの心理学研究(しぐさと本音)
FAQよくある質問
希少性の効果とは何ですか?
希少性の効果とは、手に入りにくいものほど価値が高く感じられる心理のことです。恋愛でも、競争率が高く手に入りにくい相手ほど魅力的に見えることがあります。
わざと冷たくすれば好かれますか?
研究で確かめられているのは、出会いの市場で人数が少ない側が選ぶ立場になりやすいという市場レベルの希少性の効果で、個人が演技的に冷たく振る舞う駆け引きの効果そのものを直接証明したものではありません。冷たくすれば必ず好かれるとは言えません。
希少性の効果と単純接触効果はどう違いますか?
単純接触効果は「何度も接するほど好きになる」という効果で、希少性の効果とは逆方向に働く場面もあります。どちらも状況によって現れ方が変わるため、一概にどちらが優先されるとは言えません。
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出典
- Walster, E., Walster, G. W., Piliavin, J., & Schmidt, L. (1973). 'Playing hard to get': Understanding an elusive phenomenon. Journal of Personality and Social Psychology, 26(2), 113-121.(背景・原典。PMCには収録されていません)
- Bruch, E. E., & Newman, M. E. J. (2018). Aspirational pursuit of mates in online dating markets. Science Advances, 4(8), eaap9815.
- Topinkova, V., & Diviak, T. (2025). It takes two to tango: A directed two-mode network approach to desirability on a mobile dating app. PLOS ONE.