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語彙アプローチとは

英語: Lexical approach ・ 更新日 2026-10-03

語彙アプローチとは、日常の言語に含まれる、人を表す言葉(形容詞など)を分析することで、性格を表す主要な特性を見つけ出す方法のことです。

01語彙アプローチをくわしく

語彙アプローチは、ゴルトン(Galton, 1884)が示した「人が社会生活で重要だと感じる個人差は、日常言語の言葉として表現される」という語彙仮説にもとづく。Uher(2013)の整理によれば、オールポートとオドバート(1936)がウェブスター英語辞典から性格を表す語を収集したことで、体系的な研究が始まった。

その後キャッテル(1943, 1950)が因子分析などの統計手法を導入し、テュープスとクリスタル、ノーマン(1967)、ゴールドバーグ(1990, 1993)らが分析を重ねた結果、ビッグファイブと呼ばれる5つの特性に行きついた。Saucier(2022)は、この手法がゴールドバーグとブロッケンらによる1970〜90年代の研究によって「構造についてのある程度の合意」を生んだと説明している。

一方でSaucier(2022)は、語彙アプローチで集めた性格語の分散のうち、5因子で説明できるのは「全体のおよそ4分の1にすぎない」と指摘し、より多くの次元(30以上)を持つ構造を検討する研究の必要性を論じている。

語彙アプローチの限界として、日常言語にどの程度性格の実態が反映されているかという前提自体が検証を要する点、また辞書に基づくため言語や文化によって結果が変わりうる点が挙げられる。

02身近な例

「社交的」「几帳面」など、日常でよく使う性格を表す言葉を集めて分析する手法が語彙アプローチであり、ビッグファイブもこの手法から生まれた。

03講座で学ぶ

語彙アプローチは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第11章特性論とビッグファイブ。性格を5つの特性で捉える

FAQよくある質問

語彙アプローチとは何ですか?

語彙アプローチとは、日常の言語に含まれる、人を表す言葉(形容詞など)を分析することで、性格を表す主要な特性を見つけ出す方法のことです。

語彙アプローチとビッグファイブの違いは何ですか?

語彙アプローチは性格語を集めて分析する「方法」で、ビッグファイブはその方法を使った研究から見いだされた「5因子という結果」です。語彙アプローチ自体は、5因子以外の構造を探す研究にも今も使われています。

語彙アプローチで性格のすべてが分かりますか?

Saucier(2022)は、語彙アプローチで集めた性格語の分散のうち、ビッグファイブの5因子で説明できるのは全体のおよそ4分の1にすぎないと指摘しています。日常言語に表れない側面もあるため、語彙アプローチだけで性格のすべてを説明できるわけではありません。

RELATED同じ分野の用語

パーソナリティ(特性)ランクオーダーの一貫性ビッグファイブ(五因子モデル)

出典

  1. Uher, J. (2013). Personality Psychology: Lexical Approaches, Assessment Methods, and Trait Concepts Reveal Only Half of the Story—Why it is Time for a Paradigm Shift. Integrative Psychological and Behavioral Science, 47(1), 1-55.
  2. Saucier, G. (2022). Intimations of a New Paradigm for Lexical Studies in Psychology. Frontiers in Psychology, 13, 867491.

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