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社会心理学

説得とは

英語: Persuasion ・ 更新日 2026-10-04

説得とは、情報の内容や伝え方の工夫によって、相手の態度や意見を変化させようとする働きかけのことです。

01説得をくわしく

説得とは、情報の内容や伝え方の工夫によって、相手の態度や意見を変化させようとする働きかけです。心理学では、受け手がメッセージをどれだけ深く考えるかによって効き方が変わるとされ、論点を丹念に検討する「中心的処理」と、話し手の印象や言葉の調子といった表面的な手がかりに頼る「周辺的処理」という二つの経路が区別されます(Petty & Cacioppoらの精緻化見込みモデル)。

2025年に発表された、AIが生成したうわさへのオンラインコメント11942件を分析した研究では、論理や根拠を検討する中心的処理に基づく反応は1135件(9.5%)にとどまり、残りの10807件(90.5%)は周辺的処理に分類されたことが示されました。情報がいかにも整って見えるほど、人は内容を深く検討せず、感覚的な印象だけで納得しやすくなる可能性が指摘されています。

人工知能(AI)による説得力を人間と比較した2025年のメタ分析(7件の研究、参加者17422人分のデータ)でも、AIと人間の説得力に全体としての明確な差は見られませんでした。一方で、対話形式か一方的な伝達か、話題が健康か政治かといった状況の違いによって効果は大きく変動しており、説得の効きやすさは伝え方や文脈に強く依存することがわかっています。

説得は、相手が自分で判断する余地を残したまま働きかける点で、考えを強制的に封じ込める洗脳とは異なります。説得の仕組みを知ることは、情報を鵜呑みにせず、自分なりに内容を吟味する手がかりにもなります。

02身近な例

例えば、通販番組で商品の性能データを丁寧に説明する場面は中心的処理に訴える説得であり、人気タレントの笑顔だけで購入を促す場面は周辺的処理に訴える説得だと考えられます。

03講座で学ぶ

説得は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第12章説得はどう起きるか。信頼性・反復・恐怖喚起の効果

FAQよくある質問

説得とは何ですか?

説得とは、情報の伝え方や内容の工夫によって、相手の態度や意見を変えようとする働きかけのことです。相手がどれだけ深く考えるかによって、効果の出方が変わるとされています。

説得と洗脳の違いは何ですか?

説得は、相手が自分の意思で判断する余地を残したまま働きかけるのに対し、洗脳は強い心理的圧力や情報の制限によって、相手の自由な判断そのものを封じ込めようとする点で異なります。

説得力を高めるにはどのような工夫がありますか?

研究では、話の内容や根拠をじっくり伝える工夫(中心的処理に訴える方法)と、話し手の印象や伝え方の雰囲気を整える工夫(周辺的処理に訴える方法)の両方が効果を持つことが示されていますが、どちらが効きやすいかは相手の関心度や状況によって変わります。

RELATED同じ分野の用語

向社会的行動傍観者効果偏見内集団ひいき同調服従

出典

  1. Hou, Z. (2025). Analyzing the persuasion mechanism of AI-generated rumors via the elaboration likelihood model. Frontiers in Psychology, 16, 1679853.
  2. Hölbling, L., Maier, S., & Feuerriegel, S. (2025). A meta-analysis of the persuasive power of large language models. Scientific Reports, 15, 43818.

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