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生理心理学ストレスとは
英語: Stress ・ 更新日 2026-10-03
ストレスとは、体の恒常性(ホメオスタシス)が脅かされた状態のことです。
01ストレスをくわしく
ストレス概念を確立したのは、生理学者ハンス・セリエ(Hans Selye)である。Rochette, Dogon, Vergely(2023)によれば、セリエは1936年、わずか74行の論文「A Syndrome Produced by Diverse Nocuous Agents」をNature誌に発表し、「ストレス」という概念を示した。
セリエは1935年にモントリオールで、ラットに様々な組織抽出物を注射する実験を行い、副腎皮質の肥大、胸腺・脾臓の萎縮、消化管の潰瘍という一貫した三つ組の反応が起こることを見いだした。この反応をもとに、刺激の種類にかかわらず体に生じる一連の変化を「汎適応症候群」と呼び、警告反応期・抵抗期・疲弱期の3段階に整理した。
Selye自身が1976年の論文で振り返っているように、警告反応期(6〜48時間続く)では防御反応が動員され、48時間を過ぎると抵抗期に入ってストレッサーへの適応が進み、適応の限界を超えると疲弱期に入って諸機能が低下する。セリエは、脳と末梢を結ぶ「脳-末梢軸」(脳の領域・下垂体・内分泌系の連携)の重要性も強調した。
誤解されやすい点として、ストレスは必ずしも悪いものではない。セリエ自身、「ストレスは人生のスパイスである」と述べ、適度なストレスは適応や成長に必要な刺激になりうると考えていた。問題になるのは、ストレスが強すぎたり長く続きすぎたりして、適応の限界を超える場合である。
02身近な例
締め切り前の忙しさで胸がドキドキしたり、眠れなくなったりするのは、ストレスによる体の反応の一例。
03講座で学ぶ
ストレスは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
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FAQよくある質問
ストレスとは何ですか?
ストレスとは、体の恒常性(ホメオスタシス)が脅かされた状態のことです。
ストレスとストレッサーの違いは何ですか?
ストレッサーは体の恒常性を脅かす可能性を持つ要因(出来事や刺激)そのものを指し、ストレスはそのストレッサーによって体に引き起こされる反応(警告反応・抵抗・疲弱という一連の変化)を指します。
ストレスは体に悪いものなのですか?
必ずしもそうではありません。Rochette, Dogon, Vergely(2023)が紹介するように、セリエ自身は「ストレスは人生のスパイスである」と述べており、適度なストレスは適応に必要な刺激になりうると考えられています。問題は、強すぎたり長く続きすぎたりして適応の限界を超える場合です。
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出典
- Rochette, L., Dogon, G., & Vergely, C. (2023). Stress: Eight Decades after Its Definition by Hans Selye: "Stress Is the Spice of Life". Brain Sciences, 13(2), 310.
- Selye, H. (1976). Forty years of stress research: principal remaining problems and misconceptions. Canadian Medical Association Journal, 115(1), 53-56.
- [背景] Selye, H. (1936). A Syndrome Produced by Diverse Nocuous Agents. Nature, 138, 32.