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ストレッサーとは

英語: Stressor ・ 更新日 2026-10-03

ストレッサーとは、体の恒常性を脅かす可能性を持つ、身体的または心理的な要因のことです。

01ストレッサーをくわしく

ストレッサーという言葉は、ハンス・セリエが1936年にNature誌で報告した概念に由来する。Rochette, Dogon, Vergely(2023)が紹介するように、セリエはこの論文を「さまざまな侵害性要因(diverse nocuous agents)によって引き起こされる症候群」と題し、刺激の種類を問わず体に共通の反応(汎適応症候群)が起こることを示した。

その後、ラザルスとフォルクマンの考え方を軸にした心理学的ストレス理論では、ストレッサーそのものよりも、本人がその出来事をどう評価するかが重要だとされるようになった。Obbarius, Fischer, Liegl, Obbarius, Rose(2021)は、この理論にもとづき、ストレッサーの影響は「一次評価(その状況が無関係か、好ましいか、ストレスフルか)」と「二次評価(対処できる資源があるか)」という2段階の評価を経て、ストレス反応につながると説明している。

同研究では、心身症の入院患者を対象に、知覚されたストレッサー(環境的な要求)と、緊張や心配といったストレス反応を区別して測定し、対処行動を経由する経路よりも、知覚されたストレッサーや個人の資源から直接ストレス反応へつながる経路のほうが支持されたことを報告している。

誤解しやすい点として、同じ出来事(たとえば試験や人前での発表)が、ある人にとっては強いストレッサーになり、別の人にとってはそうならないことがある。これは、ストレッサーの「強さ」が出来事そのものだけでなく、本人の評価や対処資源によっても変わるためである。

02身近な例

同じ「大勢の前で話す」という場面でも、得意な人にはそれほどのストレッサーにならず、苦手な人には強いストレッサーになる。

03講座で学ぶ

ストレッサーは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第14章ストレスとは何か。ストレッサーとストレス反応

FAQよくある質問

ストレッサーとは何ですか?

ストレッサーとは、体の恒常性を脅かす可能性を持つ、身体的または心理的な要因のことです。

ストレッサーとストレスの違いは何ですか?

ストレッサーは体の恒常性を脅かす可能性を持つ要因そのもの(出来事や刺激)を指し、ストレスはそのストレッサーに対して体や心に生じる反応を指します。

同じ出来事は誰にとっても同じ強さのストレッサーになりますか?

いいえ。Obbarius等(2021)が示すラザルスとフォルクマンの理論では、ストレッサーの影響は、その状況をどう評価するか(一次評価)と、対処できる資源があると感じるか(二次評価)によって変わるとされています。同じ出来事でも、人によって感じるストレッサーの強さは異なります。

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ストレス

出典

  1. Rochette, L., Dogon, G., & Vergely, C. (2023). Stress: Eight Decades after Its Definition by Hans Selye: "Stress Is the Spice of Life". Brain Sciences, 13(2), 310.
  2. Obbarius, N., Fischer, F., Liegl, G., Obbarius, A., & Rose, M. (2021). A Modified Version of the Transactional Stress Concept According to Lazarus and Folkman Was Confirmed in a Psychosomatic Inpatient Sample. Frontiers in Psychology, 12, 584333.
  3. [背景] Selye, H. (1936). A Syndrome Produced by Diverse Nocuous Agents. Nature, 138, 32.

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