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生理心理学

アロスタティック負荷とは

英語: Allostatic load ・ 更新日 2026-10-04

アロスタティック負荷とは、ストレスへの適応(アロスタシス)にかかわるホルモンや自律神経系のはたらきが、くり返し、長く活性化し続けることで、体に積み重なる負担のことです。1993年に心理学者マクイーワンと生理学者ステラーが示したモデルです。

01アロスタティック負荷をくわしく

アロスタティック負荷という考え方は、1993年にマクイーワンとステラーが、自律神経系とHPA系(視床下部-下垂体-副腎系)の働きが長く活性化し続けることで生じる、体への負担を説明するために示しました。アロスタシス(環境の変化に応じて体の状態を調整するしくみ)が繰り返し働き続けると、その代償として体に負担が積み重なっていくと考えられています。

アロスタティック負荷は、通常、神経内分泌系・心血管系・代謝系・免疫系など複数の系統にわたる生物学的指標を組み合わせて測定されます。具体的には、ストレスホルモンや炎症に関わる物質などの一次的な指標と、血圧・腹囲・HbA1c(血糖に関わる指標)などの二次的な指標が使われます。

2014年に働く人を対象とした研究をまとめたレビューでは、2003年から2013年までの16件の研究が調べられ、アロスタティック負荷の指標として合計39種類の異なる生物学的指標が使われていたことが報告されています。このうち質が良い、またはとても良いと判定された研究は6件(38%)にとどまり、測定方法の統一がまだ進んでいないことが指摘されています。

このように、アロスタティック負荷は、ストレスが体に与える影響を複数の指標からまとめて捉えようとする考え方ですが、研究によって測定方法が大きく異なるため、数値をそのまま比較することには注意が必要です。

02身近な例

繁忙期が続いて十分に休めない日々を送っていると、血圧やストレスホルモンの値が高いままになりやすい。このような状態が長く続くことは、アロスタティック負荷が積み重なっている一例と考えられます。

03講座で学ぶ

アロスタティック負荷は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第14章ストレスに体はどう反応するのか。セリエの汎適応症候群

FAQよくある質問

アロスタティック負荷とは何ですか?

アロスタティック負荷とは、ストレスへの適応にかかわるホルモンや自律神経系の働きが、くり返し長く活性化し続けることで、体に積み重なる負担のことです。1993年にマクイーワンとステラーが提唱しました。

アロスタティック負荷とストレスの違いは?

ストレスは、出来事や状況への心身の反応そのものを指す広い言葉です。アロスタティック負荷は、そうしたストレス反応が長期間くり返されたことで、複数の生物学的な指標に表れる「積み重なった負担」を指す、より具体的な考え方です。

アロスタティック負荷はどうやって測るのですか?

研究では、ストレスホルモンや炎症に関わる物質、血圧、腹囲、血糖に関わる指標など、複数の生物学的指標を組み合わせて数値化する方法が使われています。ただし研究によって使う指標の種類や数が異なり、測定方法はまだ統一されていません。

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出典

  1. Gallo, L. C., Fortmann, A. L., & Mattei, J. (2014). Allostatic Load and the Assessment of Cumulative Biological Risk in Biobehavioral Medicine: Challenges and Opportunities. Psychosomatic Medicine, 76(7), 478-480.
  2. Mauss, D., Li, J., Schmidt, B., Angerer, P., & Jarczok, M. N. (2014). Measuring allostatic load in the workforce: a systematic review. Industrial Health, 53(1), 5-20.

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