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脳と心アミロイドベータとは
英語: Amyloid Beta (Aβ) ・ 更新日 2026-10-04
アミロイドベータとは、脳の中で作られるたんぱく質の一種で、脳内にたまる老人斑(斑点)の主な成分として知られている物質のことです。1901年にドイツの医師アロイス・アルツハイマーが、記憶障害のある患者の脳を調べ、1907年にこの斑点について報告しました。
01アミロイドベータをくわしく
1901年、ドイツの精神科医アロイス・アルツハイマーは、記憶障害や行動の変化を示す51歳の女性患者アウグステ・デターを診察し、1907年にその脳を調べた結果を報告しました。そこには、後に老人斑と呼ばれる斑点と、神経原線維変化という異常な構造が見られました。この老人斑の主な成分が、アミロイドベータというたんぱく質であることが、その後の研究でわかってきました。
近年の研究では、アミロイドベータの量が睡眠の状態と関係することが示されています。2017年にジュ(Ju)らが17人の健康な成人を対象に行った研究では、音の刺激で深い睡眠(徐波睡眠)を妨げると、翌朝の脳脊髄液中のアミロイドベータ40の値が、妨げの程度が大きい人ほど上昇しやすいことが示されました。睡眠を強く妨げられた人では、値が平均で約10,562から約11,562pg/mlへ上昇していました。
2013年にマウスを使った研究では、睡眠中にはアミロイドベータが覚醒時の約2倍の速さで脳から取り除かれることも報告されており、脳の老廃物除去の仕組み(グリンパティックシステム)との関連が注目されています。
ただし、アミロイドベータが増えることと、認知症の症状が実際に出ることとの関係は、単純な一対一の関係ではないと考えられています。アミロイドベータが脳にたまっていても症状が目立たない人もおり、仕組みの全体像は今も研究が続けられています。
02身近な例
寝不足の翌日に頭が重く感じるのは、深い睡眠が妨げられることでアミロイドベータのような老廃物が脳にたまりやすくなるためではないか、と研究で考えられています。
03講座で学ぶ
アミロイドベータは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
アミロイドベータとは何ですか?
アミロイドベータとは、脳の中で作られるたんぱく質の一種で、脳にたまる老人斑の主な成分として知られている物質のことです。
アミロイドベータがたまるとどうなりますか?
神経細胞の働きを妨げる可能性があるとされていますが、たまる量と症状の重さは単純には対応しないことも報告されており、関係の全体像はまだ研究が続いています。
睡眠不足でアミロイドベータが増えるのは本当ですか?
人を対象にした研究で、深い睡眠を妨げると翌朝の脳脊髄液中のアミロイドベータの値が上がりやすいことが報告されています。ただし対象者は17人と限られており、さらなる研究が必要です。
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出典
- Ju YS, Ooms SJ, Sutphen C, et al. (2017). Slow wave sleep disruption increases cerebrospinal fluid amyloid-β levels. Brain, 140(8), 2104-2111.
- Ciurea VA, Covache-Busuioc RA, Mohan AG, Costin HP, Voicu V (2023). Alzheimer's disease: 120 years of research and progress. Journal of Medicine and Life, 16(2), 173-177.