HOME / ゼロから学ぶ心理学 / 心理学用語辞典 / 認知的評価とは
健康心理学認知的評価とは
英語: Cognitive appraisal (primary and secondary appraisal) ・ 更新日 2026-10-04
認知的評価とは、出来事をストレスとして受け止めるかどうか、どのように対処できるかを判断する、心理的な評価の過程のことです。心理学者ラザルスとフォルクマンが1984年に示したモデルでは、一次評価と二次評価の2段階に分けて説明されます。
01認知的評価をくわしく
認知的評価は、ラザルスとフォルクマンが1984年の著書で示した、心理的ストレスとコーピングについての理論の中心となる考え方です。出来事そのものがストレスを生むのではなく、その出来事をどう評価するかによって、ストレスの感じ方が変わるとされています。
一次評価は、出来事が自分にとって「挑戦」「脅威」「害・損失」のどれにあたるかを判断する段階です。二次評価は、その出来事に対処するために、自分がどれだけの資源(時間・能力・支援など)を持っているかを判断する段階です。
サッカー選手を対象にした2022年の研究では、出来事を「挑戦」として評価した選手ほど、状況をコントロールできている、対処できる資源があると感じやすく、その結果ポジティブな感情を経験しやすいことが示されました。この研究では、認知的評価がストレッサーと感情の関係の一部を説明することが報告されています。
また別の2022年の研究では、ストレスを体にとって役立つものととらえる考え方(ストレスマインドセット)を持つ選手ほど、出来事を脅威や損失ではなく挑戦として評価しやすいことが示されており、ストレスへの評価のしかた自体にも個人差があることがわかります。
02身近な例
同じ「上司からの急な仕事の依頼」でも、「自分の力を試す機会だ」と捉える人と、「対応できない、困った」と捉える人がいる。この違いは認知的評価の個人差として説明できます。
03講座で学ぶ
認知的評価は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
認知的評価とは何ですか?
認知的評価とは、出来事をストレスとして受け止めるかどうか、どのように対処できるかを判断する、心理的な評価の過程のことです。ラザルスとフォルクマンが1984年に示したモデルでは、一次評価と二次評価に分けて説明されます。
一次評価と二次評価の違いは?
一次評価は、出来事が自分にとって挑戦・脅威・害のどれにあたるかを判断する段階です。二次評価は、その出来事に対処するための自分の資源をどれだけ持っているかを判断する段階です。
認知的評価は人によって変わるのですか?
はい。研究では、同じ出来事でも、挑戦として評価するか脅威として評価するかには個人差があり、ストレスに対する考え方(ストレスマインドセット)などが影響することが示されています。
RELATED同じ分野の用語
出典
- Gomes, A. R., Simães, C., Morais, C., & Cunha, R. (2022). Adaptation to stress in football athletes: The importance of cognitive appraisal. Frontiers in Psychology, 13, 939840.
- Čopec, D., Karlović Vragolov, M., & Buško, V. (2022). Individual dispositions and situational stressors in competitive sport: The role of stress mindset in the cognitive appraisals processes. Frontiers in Psychology, 13, 829053.