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心理学の分野学習心理学とは(第6章)
更新日 2026-10-03
学習心理学とは、経験によって行動や反応がどのように変化するかを研究する心理学の一分野です。古典的条件づけとオペラント条件づけは、その代表的な学習の仕組みです。
01古典的条件づけ:刺激と刺激の結びつきを学ぶ
古典的条件づけとは、もともと反応を引き起こさない刺激が、別の刺激と繰り返し結びつくことで、新しい反応を引き起こすようになる学習のことです。
2018年に再掲載された論文(原著1980年)は、古典的条件づけを「条件刺激(CS)が無条件刺激(US)と繰り返し提示されると、条件反応(CR)が引き起こされるようになる」学習だと説明しています。パブロフが、犬が食べ物を運ぶ人の足音を聞くだけで唾液を分泌するようになった観察から出発した現象です。
同論文は、単に2つの刺激が同時に起こるだけでは条件づけが成立しにくく、ある刺激が別の刺激を予測できるという「随伴性」の関係が重要であることが、その後の研究で実証されたと述べています。随伴性という考え方は、単純に「同時に起きたことを結びつける」のではなく、「ある刺激が次に何を予測させるか」という、情報としての関係性を学習していることを示しています。
02古典的条件づけは単純な連合だけではない
味覚と嫌悪感の結びつきのように、刺激と反応の間に1日近い時間差があっても成立する条件づけがあり、単純な「同時提示」では説明できないことが分かっています。
同論文は、味のついたものを食べた後に体調を崩すと、その味を避けるようになる「ガルシア効果」について、刺激と反応の間に最長24時間という長い時間間隔があっても条件づけが成立することを紹介しています。この現象をめぐって600件以上の論文が発表されたとされています。
このように、古典的条件づけは単純な「同時に起きた2つの刺激を結びつける」学習ではなく、生物の生存に関わる刺激ほど結びつきやすいなど、学習する側の特性によって成立のしやすさが変わることが分かっています。
03オペラント条件づけ:結果によって行動が変わる
オペラント条件づけとは、行動の結果によって、その行動が将来くり返されやすくなったり、くり返されにくくなったりする学習のことです。
2003年のAnnual Review of Psychology誌の論文は、オペラント条件づけを「結果によってコントロールされる行動」の学習であり、「強化スケジュールによって維持される可逆的行動の研究」だと説明しています。この用語は、スキナーが1937年に名づけたものです。
同論文は、スキナーが自動的な訓練手続きと、行動のたびにではなく一定の規則に従って強化子を与える「間欠強化」の方法を開発し、これによって強化スケジュールという新しい研究領域が確立されたと述べています。スキナーの研究は、動物の行動を外からの結果によって説明しようとする立場から、心理学における行動の理解のしかたに大きな影響を与えました。
04強化のタイミングを決める「強化スケジュール」
強化スケジュールとは、行動に対してどのようなルールで強化子(ごほうび)を与えるかを定めた手続きのことで、行動のパターンに大きく影響します。
同論文は、強化スケジュールを「生物に対して、明確に定義されたルールに従って強化子を提供する手続き」と定義し、間隔タイミング(どれくらいの時間が経つと強化されるか)や選択行動(複数の選択肢の中からどれを選ぶか)が、主要な研究テーマになってきたと述べています。
こうした研究は、動物にレバーを押させる実験のような単純な場面だけでなく、人がどのように習慣を身につけたり、ギャンブルのように予測しにくい報酬に引きつけられたりするのかを理解するうえでも手がかりになっています。
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KEYWORDS関連する用語
FAQよくある質問
古典的条件づけとオペラント条件づけの違いは何ですか?
古典的条件づけは刺激と刺激の結びつきを学ぶことで、オペラント条件づけは行動とその結果の結びつきを学ぶことです。パブロフの犬が前者、スキナーの実験が後者の代表例です。
古典的条件づけはどんな刺激でも同じように成立しますか?
いいえ。味覚と嫌悪感の結びつきのように、刺激の種類によっては1日近い時間差があっても成立するなど、生物の生存に関わる刺激ほど結びつきやすいことが分かっています。
強化スケジュールとは何ですか?
行動に対してどのようなルールで強化子(ごほうび)を与えるかを定めた手続きのことです。ルールの違いによって、行動のくり返され方のパターンが変わります。
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