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発達数の保存とは
英語: Conservation of Number ・ 更新日 2026-10-04
数の保存とは、物の見た目の配置(間隔や並び方)が変わっても、その数自体は変わらないという理解のことです。発達心理学者ピアジェが考案した課題を使って調べられます。
01数の保存をくわしく
数の保存を調べる代表的な課題では、まず同じ数のコインを2列、同じ間隔で並べ、子どもに「どちらも同じ数」であることを確認してもらいます。その後、片方の列のコインの間隔だけを広げて見せ、「どちらの列のほうが多いか」を尋ねます。ピアジェの理論では、7歳より前の子どもの多くが、間隔を広げられた長い列のほうが数が多いと誤って答えるとされています。
2012年にポワレル(Poirel)らが行ったfMRI研究では、この課題に正しく答えられる子どもほど、脳の右側の島皮質・下前頭回という部分が、誤りやすい「長さ=数が多い」という考え方を抑える働きと関係して活動していることが示されました。数そのものの理解だけでなく、見た目に引きずられる考え方を抑える力も、正しく答えるために必要だと考えられています。
2013年にボルスト(Borst)らが20〜31歳の成人を対象に行った脳波の研究でも、見た目の変化がある条件では、長さにつられる考え方を一度抑え、広げられた列を元の状態に戻すイメージを働かせるという、2つの働きが必要になることが示されました。成人でも、見た目の情報に引きずられやすい場面があることがうかがえます。
この課題は、単に「数を理解しているかどうか」だけを測るものではなく、見た目の情報を抑えて考える力(抑制機能)も関わる課題だと、近年の研究では考えられています。
02身近な例
同じ数のお菓子を並べても、間隔を広げて並べたほうを子どもが「多い」と答えるのは、数の保存の理解がまだ十分でないことを示す典型的な例です。
03講座で学ぶ
数の保存は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
数の保存とは何ですか?
数の保存とは、物の見た目の配置が変わっても、その数自体は変わらないという理解のことです。発達心理学者ピアジェが考案した課題で調べられます。
数の保存ができるようになるのは何歳くらいですか?
ピアジェの理論では、7歳頃から正しく答えられるようになるとされています。
数の保存は大人ならできて当然ですか?
脳波を使った研究では、成人でも見た目の変化に引きずられず正しく答えるために、考え方を抑える働きとイメージを使う働きの両方が必要になることが示されています。
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出典
- Poirel N, Borst G, Simon G, Rossi S, Cassotti M, Pineau A, Houdé O (2012). Number conservation is related to children's prefrontal inhibitory control: An fMRI study of a Piagetian task. PLoS ONE, 7(7), e40802.
- Borst G, Simon G, Vidal J, Houdé O (2013). Inhibitory control and visuo-spatial reversibility in Piaget's seminal number conservation task: a high-density ERP study. Frontiers in Human Neuroscience, 7, 920.