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発達安全基地とは
英語: Secure Base ・ 更新日 2026-10-04
安全基地とは、子どもが安心して周囲を探索し、不安を感じたときに戻って安心を得られる、愛着対象(主に養育者)のことです。心理学者ボウルビィとエインズワースのアタッチメント理論の中心概念のひとつです。
01安全基地をくわしく
安全基地は、イギリスの精神科医ボウルビィが提唱したアタッチメント理論の中心概念です。2011年の総説によると、ボウルビィは精神分析の「無力で依存的な乳児」という従来の見方に代わり、乳児を主たる養育者を安全基地として探索し、必要なときには安らぎの場・安心の源として利用する、能動的な存在として描きました。
心理学者エインズワースも、愛着を「そこから探索に出発する安全基地」と位置づけ、この考え方は現在もアタッチメント理論の基本原則とされています。2011年に発表された青年期の親子関係に関する総説でも、安全基地は乳児が自信を持って探索し、信頼感とレジリエンス(回復力)を育てる土台になると説明されています。
安全基地の考え方は、子どもだけでなく成人期にも拡張されています。2013年の研究では、認知症の親を介護する成人の子どもを対象に調査を行い、「安全基地スクリプト」(安心や安らぎを与える関係のパターンについての知識)をよく理解している介護者ほど、介護が大変なときでも親への否定的な感情表出が少ないことが示されました。
安全基地は「ただそばにいること」だけを意味するのではなく、不安なときに安心を与え、探索から戻ってこられる「拠点」として機能することがポイントです。この機能が乳児期だけでなく、人生のさまざまな関係に広がるという考え方は、愛着理論の応用範囲の広さを示しています。
02身近な例
小さな子どもが遊び場で知らない人に声をかけられて不安になったとき、すぐそばの親のもとに駆け戻って抱きつき、安心してから再び遊びに戻っていく様子は、親が安全基地として機能している例です。
03講座で学ぶ
安全基地は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
安全基地とは何ですか?
安全基地とは、子どもが安心して周囲を探索し、不安を感じたときに戻って安心を得られる、愛着対象(主に養育者)のことです。
安全基地と愛着の違いは何ですか?
愛着は特定の相手との情緒的な結びつき全般を指す概念で、安全基地はその愛着関係が果たす「安心して探索に出られる拠点」としての機能を指す、より具体的な概念です。
安全基地の考え方は大人にも当てはまりますか?
はい。2013年の研究では、高齢の親を介護する成人の子どもにも安全基地の考え方が応用され、安全基地についての理解が深い介護者ほど、介護の負担が大きいときでも否定的な感情表出が少ないことが示されています。
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出典
- Flaherty, S. C., & Sadler, L. S. (2011). A Review of Attachment Theory in the Context of Adolescent Parenting. Journal of Pediatric Health Care, 25(2), 114-121.
- Chen, C. K., Waters, H. S., Hartman, M., Zimmerman, S., Miklowitz, D. J., & Waters, E. (2013). The Secure Base Script and the Task of Caring for Elderly Parents: Implications for Attachment Theory and Clinical Practice. Attachment & Human Development, 15(3), 332-348.