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ストレンジ・シチュエーション法とは

英語: Strange Situation Procedure ・ 更新日 2026-10-03

ストレンジ・シチュエーション法とは、見知らぬ場所で乳児が養育者と分離・再会する場面を観察して、愛着のパターンを調べる実験手法のことです。

01ストレンジ・シチュエーション法をくわしく

ストレンジ・シチュエーション法は、発達心理学者メアリー・エインスワースが考案し、1978年の著書『Patterns of Attachment』で体系化した実験的観察法です。見知らぬ実験室に乳児と養育者を招き、養育者が退室・入室を繰り返す中で、乳児が養育者を「安全基地」としてどの程度利用できているかを観察します。Nivison et al.(2025)は、この手法を「愛着パターンがその後の発達に及ぼす影響を検討できるようにした方法論的革新」と位置づけています。

手続きは、養育者・乳児・見知らぬ人が入れ替わりながら小部屋に出入りする複数の分離・再会の場面から構成されます。Opie et al.(2026)によれば、分離そのものより再会の場面、つまり乳児がどう養育者に近づき、どの程度慰められるかが重要な観察点です。これにより、安全基地として養育者を使える安定型(secure)、養育者を避ける回避型(avoidant)、気持ちを立て直せない抵抗型(resistant)が分類され、後にメインらの研究で混乱を示す無秩序型(disorganized)が加えられました。

限界として、実験室という非日常的な場面での短時間の観察であり、研究でも1回限りの評価で愛着の型を判定することが一般的だと指摘されています。長期追跡研究を再分析したNivison et al.(2025)では、乳児期の分類とその後の社会性との関連は従来のまとめより小さく、交絡要因を考慮すると有意でなくなる場合もあると報告されました。Opie et al.(2026)も、分類を診断や評価の道具として重く扱いすぎないよう注意を促しています。

このように、ストレンジ・シチュエーション法は愛着研究の基盤となる観察手法ですが、文化や養育環境で乳児の反応が変わりうることや、1回の観察だけで「型」を断定できるものではないことを踏まえて理解することが大切です。

02身近な例

たとえば、見知らぬ実験室で養育者が一時的に部屋を出たあと戻ってきた場面で、乳児がすぐに近づいて慰められるか、距離を置き続けるかといった反応の違いから、愛着のパターンの手がかりが読み取られます。

03講座で学ぶ

ストレンジ・シチュエーション法は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第9章愛着とは何か

FAQよくある質問

ストレンジ・シチュエーション法とは何ですか?

ストレンジ・シチュエーション法とは、見知らぬ場所で乳児が養育者と分離・再会する場面を観察して、愛着のパターンを調べる実験手法のことです。心理学者メアリー・エインスワースが考案し、1978年の著書で体系化しました。

ストレンジ・シチュエーション法ではどんな愛着のパターンが分類されますか?

養育者を安全基地として使える安定型、再会時に養育者を避ける回避型、気持ちを立て直せない抵抗型の3つがエインスワースによって示され、後にメインらの研究で、怖れや混乱を示す無秩序型が加えられました。

ストレンジ・シチュエーション法だけで子どもの愛着のタイプが確定しますか?

いいえ。この手続きは実験室での短時間の観察にすぎず、研究者も1回限りの評価で判定することが多い点が指摘されています。個人を診断・評価する道具として重く扱いすぎないよう注意が促されています。

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出典

  1. Opie, J. E., Waters, E., Duschinsky, R., et al. (2026). Practitioner Review: Clinical insights from attachment theory and research for professionals working with young children and their families. Journal of Child Psychology and Psychiatry, 67(5), 723-739.
  2. Nivison, M., Caldo, P. D., Magro, S. W., Raby, K. L., Groh, A. M., Vandell, D. L., Booth-LaForce, C., Fraley, R. C., Carlson, E. A., Simpson, J. A., & Roisman, G. I. (2025). The predictive validity of the strange situation procedure: Evidence from registered analyses of two landmark longitudinal studies. Development and Psychopathology, 37(1), 147-163.

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