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学習と記憶虚偽記憶とは
英語: False memory ・ 更新日 2026-10-03
虚偽記憶とは、実際には経験していない出来事や、実際には示されていない情報を、本人が本当にあったことのように思い出してしまう記憶のことです。
01虚偽記憶をくわしく
虚偽記憶を調べる代表的な方法が、DRM課題(デミーズ=ローディガー=マクダーモット課題)です。たとえば「鼻」「吸う」「匂う」「香り」のように、ある単語と意味的に関連する語を続けて見せますが、その単語自体(たとえば「におい」)は実際には示しません。すると、示されていないこの単語を「見た」と思い出してしまう人が多く出ます。
2019年のファルザラーノとシードレッキの実験では、実際に示された単語を正しく再生できた割合が平均57%だったのに対し、示されていない関連語を誤って再生してしまう割合も平均41%にのぼりました。認識テストでは、示されていない関連語を「見た」と答えた割合が73%に達し、無関係な新しい単語を誤って「見た」と答えた割合の5%を大きく上回りました。
2016年のデューハーストらの実験では、DRM課題の単語リストについて、将来の出来事を想像する条件と、過去の出来事を思い出す条件を比べました。将来を想像する条件のほうが、虚偽記憶として再生された関連語の数(平均2.17〜2.33語)が、過去を思い出す条件(平均1.33語)よりも多くなりました。
虚偽記憶は、本人が嘘をついているわけではなく、本人にとっては本当の記憶として感じられる点が特徴です。出来事の後に誤った情報に触れて記憶が変わる「誤情報効果」とは実験の方法が異なりますが、どちらも、自信の強さが記憶の正しさを保証しないことを示しています。
02身近な例
テストの前に「りんご、オレンジ、バナナ、グレープフルーツ」という単語を覚えたとき、実際には出てこなかった「果物」という単語まで「見た」と思い込んでしまう。これが虚偽記憶の一例です。
03講座で学ぶ
虚偽記憶は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
虚偽記憶とは何ですか?
虚偽記憶とは、実際には経験していない出来事や、実際には示されていない情報を、本人が本当にあったことのように思い出してしまう記憶のことです。DRM課題という実験方法で繰り返し確認されています。
虚偽記憶と誤情報効果の違いは何ですか?
虚偽記憶は、意味的に関連する語から連想によって生まれる記憶で、DRM課題などで調べられます。誤情報効果は、出来事を経験した後に誤った情報に触れることで、もとの記憶が変化する現象です。きっかけは異なりますが、どちらも自信を持って語られる記憶が必ずしも正確とは限らないことを示します。
虚偽記憶は本当に起こるのですか?
はい。DRM課題を使った実験では、示されていない関連語を「見た」と誤って答える割合が70%を超えることも報告されており、多くの実験で繰り返し確認されている現象です。
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出典
- Falzarano, F., & Siedlecki, K. L. (2019). Investigating the Relations Among Different Measures of False Memory. Advances in Cognitive Psychology, 15(4), 290-300.
- Dewhurst, S. A., Anderson, R. J., Grace, L., & van Esch, L. (2016). Adaptive false memory: Imagining future scenarios increases false memories in the DRM paradigm. Memory & Cognition, 44(7), 1076-1084.