HOME / 日常の心理学 / 心理学用語辞典 / ワーキングメモリとは

学習と記憶

ワーキングメモリとは

英語: Working Memory ・ 更新日 2026-10-03

ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら、同時にその情報を使って考える働きのことです。

01ワーキングメモリをくわしく

イギリスの心理学者アラン・バドリーとグラハム・ヒッチは1974年、それまでの「短期記憶」という単純な入れ物のイメージに代わるモデルを提案しました。情報をただ保存するだけでなく、保持しながら同時に処理する働きとして捉えた点が特徴です。

当初のモデルは3つの要素からなります。注意をコントロールする「中央実行系」、言葉の情報を扱う「音韻ループ」、視覚・空間の情報を扱う「視空間スケッチパッド」です。2000年にバドリーは、これらと長期記憶とをつなぐ4つ目の要素「エピソードバッファ」を加えました。

その後の研究では、言葉を話す(言語産出)過程にもワーキングメモリの仕組みが関わっていることを示すなど、このモデルを別の角度から検証する研究も行われています。

ワーキングメモリは「短期記憶」とほぼ同じ意味で使われることもありますが、本来は単なる一時保存ではなく、保持した情報を使って考える・操作するという働きを指す点が異なります。

02身近な例

電話番号を一時的に覚えながら、同時に「どの数字だったか」を確認して入力する、というときに働いているのがワーキングメモリです。

03講座で学ぶ

ワーキングメモリは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第8章短期記憶とワーキングメモリの仕組み

FAQよくある質問

ワーキングメモリとは何ですか?

ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら、同時にその情報を使って考える働きのことです。1974年にバドリーとヒッチが提案したモデルがもとになっています。

ワーキングメモリと短期記憶の違いは何ですか?

短期記憶は情報を短時間保持する働き全般を指しますが、ワーキングメモリはその情報を保持しながら同時に処理・操作する働きを指す、より広い概念です。

ワーキングメモリの構成要素は何ですか?

1974年のバドリーとヒッチのモデルでは、中央実行系・音韻ループ・視空間スケッチパッドの3つが提案され、2000年にエピソードバッファが4つ目の要素として加えられました。

RELATED同じ分野の用語

忘却曲線

出典

  1. Chai, W. J., Abd Hamid, A. I., & Abdullah, J. M. (2018). Working Memory From the Psychological and Neurosciences Perspectives: A Review. Frontiers in Psychology, 9, 401.
  2. Acheson, D. J., & MacDonald, M. C. (2009). Verbal Working Memory and Language Production: Common Approaches to the Serial Ordering of Verbal Information. Psychological Bulletin, 135(1), 50-68.

心理学用語辞典の一覧へ(79語)