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心理学の基礎フリン効果とは
英語: Flynn Effect ・ 更新日 2026-10-03
フリン効果とは、知能検査の得点が世代を経るごとに上昇していく現象のことです。
01フリン効果をくわしく
知能検査の得点は、同じ検査でも世代が進むごとに上昇していく傾向があります。この現象を体系的に示したことから、研究者ジェームズ・フリンの名前にちなんで「フリン効果」と呼ばれています。
2010年に発表されたメタ分析では、国や知能検査の種類によって上昇のペースに違いがあることが示されました。フランスや日本、イスラエル、オランダでは比較的急速な上昇が見られた一方、イギリスやアイルランド、ニュージーランド、オーストラリアでは緩やかな増加、ノルウェーやスウェーデンでは停滞、デンマークでは1990年代初頭をピークに下降に転じたことが報告されています。
2021年に発表された、1957年から1999年に収集された多数のデータを使った分析でも、10年あたりおよそ3ポイントのIQ上昇が確認され、これはフリン自身による1932年から1978年の観測と一致する結果でした。ただし、この分析でも、先進地域ではこの1世紀の上昇ペースが鈍化し、得点がわずかに下がり始めている地域もあることが指摘されています。
フリン効果の原因については、栄養状態の改善や教育機会の拡大などいくつかの説が挙げられていますが、研究によって明確な原因が特定されたわけではなく、今も議論が続いています。
02身近な例
祖父母の世代と同じ知能検査を今の子どもが受けると、平均的には昔より高い得点になりやすい、という現象がフリン効果です。
03講座で学ぶ
フリン効果は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
フリン効果とは何ですか?
フリン効果とは、知能検査の得点が世代を経るごとに上昇していく現象のことです。この傾向を体系的に示した研究者ジェームズ・フリンの名前にちなんで名付けられました。
フリン効果はどの国でも同じペースで起きていますか?
いいえ。2010年のメタ分析では、フランスや日本のように急速に上昇した国もあれば、ノルウェーやスウェーデンのように停滞した国、デンマークのように下降に転じた国もあり、国によって傾向が異なります。
フリン効果は今も続いていますか?
先進国では上昇のペースが鈍化し、一部では得点がわずかに下がり始めているという報告もあり、必ずしも同じペースで続いているわけではありません。
出典
- Pietschnig, J., Voracek, M., & Formann, A. K. (2010). Pervasiveness of the IQ Rise: A Cross-Temporal Meta-Analysis. PLoS ONE, 5(12), e14406.
- Giangrande, E. J., Beam, C. R., Finkel, D., Davis, D. W., & Turkheimer, E. (2022). Genetically informed, multilevel analysis of the Flynn Effect across four decades and three WISC versions. Child Development, 93(1), e47-e58.