HOME / ゼロから学ぶ心理学 / 心理学用語辞典 / 疑似科学とは
心理学の基礎疑似科学とは
英語: Pseudoscience ・ 更新日 2026-10-04
疑似科学とは、科学のような見た目を持ちながら、反証を避けたり検証の手続きを欠いたりする主張や実践のことです。
01疑似科学をくわしく
科学と疑似科学を区別する試みは「境界設定問題」と呼ばれ、20世紀前半に哲学者カール・ポパーが反証可能性という基準を提案したことが出発点のひとつとされています。2015年には心理学者スコット・リリエンフェルドが、カナダ精神医学誌の特集号序文で、疑似科学的な主張は科学の見た目を持ちながら実質を欠き、専門家でさえ見誤ることがあると指摘しました。
同じ特集号でキャサリン・リーとジョン・ハンズリーは、疑似科学的な実践に共通する特徴として、否定的な研究結果が出てもその都度言い訳的な説明(アドホックな仮説)を追加すること、体系的データより個人の体験談を重視することなどを挙げ、具体例としてツボを叩いて感情の問題を解消するとされる「思考場療法」を取り上げました。査読を経た研究での効果は確認されていません。
注意したいのは、「まだ証明されていない」ことと「疑似科学」は同じではない点です。新しい仮説が検証の途中にあるのは科学の通常の過程であり、反証を避ける仕組みや検証手続きの欠如こそが疑似科学を特徴づけます。リリエンフェルドらは、こうした主張が専門家の時間や資源を奪い、根拠のある治療法から人を遠ざける間接的な害も生むと述べています。
健康や心理に関する情報に接するとき、効果の根拠が体験談だけなのか、第三者による検証を受けているのかを確認することは、疑似科学を見分ける手がかりの一つになります。
02身近な例
「このサプリを飲んだ人の9割が調子が良くなったと言っています」という体験談だけの宣伝文句は、疑似科学的な主張によく見られる型のひとつです。
03講座で学ぶ
疑似科学は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
疑似科学とは何ですか?
疑似科学とは、科学のような見た目を持ちながら、反証を避けたり検証の手続きを欠いたりする主張や実践のことです。科学の言葉や形式を借りているため、一見すると根拠があるように見える点が特徴です。
疑似科学と科学の違いは?
科学は反証可能な仮説を立て、否定的な結果が出れば仮説を修正・放棄します。疑似科学は否定的な結果にその都度言い訳的な説明を加え、検証手続きを避ける傾向があります。
まだ証明されていない新しい仮説も疑似科学なのですか?
いいえ。検証の途中にある仮説は科学の通常の過程です。問題は反証可能性や検証の仕組み自体が欠けている場合で、単に未証明というだけでは疑似科学とは言えません。