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心理学の基礎

フレーミング効果とは

英語: Framing Effect ・ 更新日 2026-10-03

フレーミング効果とは、同じ内容でも、得をする言い方(利得フレーム)と損をする言い方(損失フレーム)のどちらで伝えられるかによって、人の選ぶ答えが変わることです。

01フレーミング効果をくわしく

フレーミング効果とは、まったく同じ内容の情報であっても、「得をする」という言い方(利得フレーム)で伝えられるか、「損をする」という言い方(損失フレーム)で伝えられるかによって、人が選ぶ答えが変わってしまう現象です。心理学者のエイモス・トベルスキーとダニエル・カーネマンが1981年に発表した研究が、この現象を示した代表的な研究として知られています。

2026年に発表された実験では、大学生を対象に、確実に得られる(または失う)金額と、確率で決まるリスクのある選択肢のどちらかを選んでもらう課題を行いました。その結果、利得として示されたときはリスクを避ける選択をしやすく(確実な方を選ぶ割合0.11)、損失として示されたときはリスクを取る選択をしやすい(確実な方を選ぶ割合0.85)という、典型的なフレーミング効果が確認されました。さらに、1秒以内に答えなければならない時間的な制約を加えると、この傾向がより強くなることも示されています。

一方で、フレーミング効果の強さは、場面によって一様ではないこともわかっています。2026年に発表された系統的レビュー・メタ分析では、運動を促すメッセージを利得フレームと損失フレームで比較した10件のランダム化比較試験(参加者1355人)を統合したところ、態度・意図・行動のいずれについても、全体としては2つのフレームの間に統計的に意味のある差は見られませんでした。ただし、一般的な集団や若い成人に限って見ると、利得フレームのメッセージの方が運動行動をわずかに増やす傾向がみられました。

これらの研究からは、フレーミング効果はお金が絡む単純な選択課題では比較的はっきり現れる一方、健康に関するメッセージのように文脈が複雑な場面では、効果が弱かったり、対象によって現れ方が変わったりすることがわかります。「言い方を変えればいつでも行動が変わる」と単純に考えるのは、必ずしも正確ではありません。

02身近な例

「手術の成功率は90%です」と伝えるか、「手術の失敗率は10%です」と伝えるかで、同じ内容でも受け止め方が変わることがあります。これはフレーミング効果の典型例としてよく紹介されます。

03講座で学ぶ

フレーミング効果は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第7章認知バイアスとは何か。判断を誤らせる代表的なバイアス

FAQよくある質問

フレーミング効果とは何ですか?

フレーミング効果とは、同じ内容でも、得をする言い方と損をする言い方のどちらで伝えられるかによって、選ぶ答えが変わることです。トベルスキーとカーネマンが1981年に発表した研究が代表的です。

フレーミング効果はどんな場面でも同じくらい強く起こりますか?

いいえ。2026年のメタ分析では、運動を促す健康メッセージについて、利得フレームと損失フレームの間に全体としては統計的に意味のある差が見られませんでした。フレーミング効果の強さは、課題の内容や対象によって変わります。

時間に追われているとフレーミング効果は強くなりますか?

2026年の実験では、1秒以内に答える時間的な制約を加えると、フレーミング効果がより強く現れることが示されています。

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出典

  1. Gong, Z., Wang, H., Ma, X., & Lv, Y. (2026). How time pressure amplifies framing effects in risky decision-making: The role of attentional allocation and information presentation. Behavioral Sciences, 16(4), 548.
  2. Jiang, Y., Zhao, Y., Xu, Q., et al. (2026). The effects of gain-loss framed message on physical activity attitudes, intentions, and behaviors in physically inactive adults: a systematic review and meta-analysis. Frontiers in Public Health, 14, 1782478.

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