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学習と記憶忘却とは
英語: Forgetting ・ 更新日 2026-10-04
忘却とは、一度覚えた情報を、時間とともに思い出せなくなっていく働きのことです。
01忘却をくわしく
忘却の研究の出発点として知られるのが、19世紀にドイツの心理学者エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)が自分自身を被験者にして行った実験です。意味のない音節の並びを覚え、時間をおいて再学習にかかる時間を測る「節約法」を用いて、忘却が時間とともにどう進むかを調べました。
2015年にミュレとドロスが、エビングハウスと同じ手続きを1人の被験者で再現した研究では、学習から20分後・1時間後・9時間後・1日後・2日後・31日後に再学習を行い、エビングハウスの原データとよく似た結果が得られたことが報告されています。あわせて、学習から24時間付近で忘却の進み方に変化が見られ、睡眠が記憶の定着に関わっている可能性も指摘されました。
忘却の原因は時間の経過だけではありません。2011年にオズテキンとバドレが行った脳機能イメージングの研究では、以前に覚えた情報が新しい情報の記憶を妨げる「順向干渉」が、主に情報を取り出す段階で生じており、左腹外側前頭前野の活動がこの干渉の影響を調整していることが示されました。
「覚えたことは時間とともに同じペースで薄れていく」というイメージを持たれがちですが、研究では、学習直後に忘却が急速に進み、その後はゆるやかになるという一様でないパターンが繰り返し確認されています。
02身近な例
単語を覚えた直後は覚えていても、1日経つと多くを忘れてしまうのに、1週間後にはそこからあまり減らない、という経験は忘却の典型的なパターンです。
03講座で学ぶ
忘却は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
忘却とは何ですか?
忘却とは、一度覚えた情報を、時間とともに思い出せなくなっていく働きのことです。
忘却は時間が経てば一定のペースで進むのですか?
いいえ。エビングハウスの研究やその再現実験では、学習直後に忘却が急速に進み、その後は緩やかになるという、一様でない進み方が示されています。
忘れるのは時間の経過だけが原因ですか?
時間の経過に加えて、別の記憶が思い出す作業を妨げる「干渉」も忘却の原因として研究されています。脳機能イメージングの研究では、以前の記憶が新しい記憶の想起を妨げる現象に、前頭前野の働きが関わることが示されています。