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発達アイデンティティとは
英語: Identity ・ 更新日 2026-10-04
アイデンティティ(自己同一性)とは、自分が自分であるという感覚の連続性と、他者とは違う独自性の感覚のことです。心理学者エリクソンが、青年期の重要な発達課題として位置づけました。
01アイデンティティをくわしく
エリクソンは1968年の著作で、青年期の発達課題を「アイデンティティの確立 対 役割の混乱」と位置づけました。それまでの子ども時代に身につけてきた考え方を見直し、自分なりのまとまった価値観や目標を作り上げていく過程、あるいはそれがうまくいかず混乱した状態になる過程を指します。
1966年、心理学者マーシア(Marcia)は、エリクソンの考え方を調べられる形に発展させました。「探求(いろいろな選択肢を探している最中かどうか)」と「コミットメント(具体的な選択をして取り組んでいるかどうか)」という2つの軸を組み合わせ、「拡散」(探求もコミットメントもしていない)、「早期完了」(探求せずにコミットメントしている)、「モラトリアム」(探求の最中である)、「達成」(探求を経てコミットメントしている)という4つの状態に分類しました。
2015年にオレシュ(Oleś)が233人の16〜19歳を対象に行った研究では、「拡散」の状態にある人の生活満足度が最も低い一方、「早期完了」の人の満足度が最も高く、理論から予想される「達成が最も良い状態」とは異なる結果も見られました。
このように、アイデンティティの状態と心の健康の関係は、理論ほど単純ではないことを示す研究もあります。「迷いながら探している状態(モラトリアム)は常に不安定で良くない」といった決めつけはできません。
02身近な例
将来の仕事や生き方について迷いながらいろいろな選択肢を試している大学生は、マーシアの分類では「モラトリアム」の状態にあると言えます。
03講座で学ぶ
アイデンティティは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
アイデンティティ(自己同一性)とは何ですか?
アイデンティティ(自己同一性)とは、自分が自分であるという感覚の連続性と、他者とは違う独自性の感覚のことです。心理学者エリクソンが青年期の発達課題として位置づけました。
アイデンティティとマーシアの4つの状態の違いは?
アイデンティティはエリクソンが示した広い概念で、マーシアはそれを「探求」と「コミットメント」という2つの軸から、拡散・早期完了・モラトリアム・達成という4つの状態に分けて調べられるようにしました。
アイデンティティが「達成」の状態なら安心ですか?
必ずしもそうとは言えません。研究の中には、探求せずにコミットメントしている「早期完了」の人の生活満足度が、「達成」の人より高かったという結果もあります。