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産業・組織心理学ジョブ・ストレインとは
英語: Job strain ・ 更新日 2026-10-03
ジョブ・ストレインとは、仕事の要求度が高く、自分で仕事の進め方を決められる度合い(コントロール)が低い状態のことです。心理学者カラセックが提唱した概念です。
01ジョブ・ストレインをくわしく
ジョブ・ストレインは、1979年にカラセックが提唱した「要求度-コントロールモデル」にもとづく概念です。仕事の要求度(仕事量や作業ペースの速さ)が高く、仕事の進め方や内容を自分で決められる度合い(コントロール)が低い状態を指します。
1999年のネッターストロムらのケースコントロール研究では、心筋梗塞で入院した男性労働者76人と、入院していない176人を比較しました。その結果、仕事の要求度が高くコントロールが低い人は、年齢を調整したあとでも心筋梗塞のオッズ比が2.1倍高いことが示されました。さらに、喫煙や社会階層などを調整してもオッズ比は2.3倍でした。
2012年のキヴィマキらによる、ヨーロッパの13のコホート研究、19万7473人を対象にした大規模な統合分析では、ジョブ・ストレインがある人は、平均7.5年の追跡期間中に、冠動脈性心疾患を発症するハザード比が1.23倍(年齢・性別調整後)であることが示されました。全体として、ジョブ・ストレインが原因とみられる冠動脈性心疾患の割合(人口寄与リスク)は3.4%と推定されています。
研究によって影響の大きさには幅がありますが、仕事の要求度とコントロールの組み合わせが、心臓の健康に関わりうることは、複数の大規模研究で確認されています。
02身近な例
仕事の量は多いのに、進め方や優先順位を自分では決められない。この状態が続くことがジョブ・ストレインです。
03講座で学ぶ
ジョブ・ストレインは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
ジョブ・ストレインとは何ですか?
ジョブ・ストレインとは、仕事の要求度が高く、自分で仕事の進め方を決められる度合い(コントロール)が低い状態のことです。心理学者カラセックが提唱しました。
ジョブ・ストレインは本当に病気のリスクを高めるのですか?
複数の研究で、冠動脈性心疾患のリスクと関連することが示されています。2012年の大規模な統合分析ではハザード比1.23倍、1999年の研究では心筋梗塞のオッズ比2.1〜2.3倍という関連が報告されていますが、研究によって大きさには幅があります。
ジョブ・ストレインとバーンアウトの違いは何ですか?
ジョブ・ストレインは、仕事の要求度とコントロールの組み合わせという、仕事の「状態」を表す概念です。バーンアウトは、そうしたストレスが続いた結果として生じる、疲弊感や冷めた態度などの「心身の状態」を指す、別の概念です。
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出典
- Netterstrøm, B., Nielsen, F. E., Kristensen, T. S., Bach, E., & Møller, L. (1999). Relation between job strain and myocardial infarction: a case-control study. Occupational and Environmental Medicine, 56(5), 339-342.
- Kivimäki, M., et al. (2012). Job strain as a risk factor for coronary heart disease: a collaborative meta-analysis of individual participant data. The Lancet, 380(9852), 1491-1497.