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産業・組織心理学産業・組織心理学とは
英語: Work and Organizational Psychology (I-O Psychology) ・ 更新日 2026-10-03
産業・組織心理学とは、仕事の現場における人の心と行動を、科学的な方法で研究する心理学の一分野のことです。
01産業・組織心理学をくわしく
ヒューゴー・ミュンスターバーグは「産業心理学の父」と呼ばれ、職場における人間行動に関する最初期の研究を行った人物とされています。この分野の研究動向を分析した2020年の論文では、1919年に研究者ミッチェルが職業心理学について初めてまとまった議論を行ったことが、分析の起点として扱われています。
第一次世界大戦後、企業が人的資源そのものに関心を持つようになったことを背景に、1920年代には産業心理学への注目が大きく広がりました。第二次世界大戦(1939〜1945年)前後には「産業心理学」「組織心理学」「仕事の心理学」など複数の呼び方が使われるようになり、現在の「産業・組織心理学」という名称につながっています。
1969年には研究者キャンベルが「産業心理学者の時代が到来した」と述べるほど、この分野への注目は高まりました。2000年代にはアメリカ心理学会(APA)が2000年から2010年を「行動の10年」と位置づけるなど、組織の中の人間行動に関する研究はさらに広がっています。
この分野を代表する研究の一つに、1924年から1933年にシカゴ近郊の工場で行われた「ホーソン研究」があります。監督を強めただけで労働者の生産性が上がったという観察から「ホーソン効果」という言葉が生まれましたが、2014年の系統的レビューでは、効果が表れる条件や大きさは研究によって大きく異なり、単純に「見られているから生産性が上がる」とは言い切れないことが指摘されています。
02身近な例
会社が社員のやる気を高めるために研修制度や評価の仕組みを見直すとき、そこには産業・組織心理学の研究成果が使われていることがあります。
03講座で学ぶ
産業・組織心理学は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
産業・組織心理学とは何ですか?
産業・組織心理学とは、仕事の現場における人の心と行動を、科学的な方法で研究する心理学の一分野のことです。ミュンスターベルクによる職場での人間行動研究を出発点とし、1919年ごろから体系的な研究が広がりました。
産業心理学と産業・組織心理学の違いは何ですか?
「産業心理学」は主に個人の職場での行動や生産性を扱う、歴史的に古い呼び方です。第二次世界大戦前後に「組織心理学」という呼び方も使われるようになり、個人だけでなく組織全体の仕組みや人間関係まで扱う分野として「産業・組織心理学」という呼び方が定着しました。
職場で見られているだけで生産性が上がるのは本当ですか?
1924〜1933年のホーソン研究をもとにそう言われることがありますが、2014年の系統的レビューでは効果の有無や大きさは研究条件によって大きく異なるとされており、単純に「見られているから必ず上がる」とは言えません。
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出典
- Sott, M. K., Bender, M. S., Furstenau, L. B., Machado, L. M., Cobo, M. J., & Bragazzi, N. L. (2020). 100 Years of Scientific Evolution of Work and Organizational Psychology: A Bibliometric Network Analysis From 1919 to 2019. Frontiers in Psychology, 11, 598676.
- McCambridge, J., Witton, J., & Elbourne, D. R. (2014). Systematic review of the Hawthorne effect: New concepts are needed to study research participation effects. Journal of Clinical Epidemiology, 67(3), 267-277.