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心の健康パブリック・スティグマとは
英語: Public Stigma ・ 更新日 2026-10-04
パブリック・スティグマ(公衆のスティグマ)とは、精神疾患を持つ人を恐れたり避けたり差別したりする、社会の中に広く存在する否定的な態度や信念のことです。心理学者コリガンらの研究で体系化されました。
01パブリック・スティグマをくわしく
公衆のスティグマは、精神疾患を持つ人への否定的な態度や信念が社会に広く共有されている状態を指します。2013年に行われた米国でのシステマティックレビュー(36件の論文・18件の人口ベース調査を分析)では、精神疾患のある人は危険だという認識が広く存在し、恥・非難・無能・犯罪性と結びつけられやすいことが報告されています。
同じレビューでは、精神疾患の種類によってスティグマの強さが異なることも示され、うつ病の子どもや薬物依存のある成人は特に強くスティグマ化されやすく、物質使用障害がある人には社会的な距離(関わりを避けようとする態度)が最も強く見られました。一方で、専門家への支援を求めること自体への態度は比較的好意的だったことも報告されています。
2010年に発表された、公衆のスティグマを減らすプログラムの効果測定に関する総説では、スティグマを減らす主な方法として、不公正さを訴える「抗議」、誤った知識を正確な情報に置き換える「教育」、精神疾患を経験した人と実際に接する「接触」の3つが挙げられ、接触を取り入れたプログラムが最も強い効果を持つとされています。
一方で、同じ総説は「精神疾患は完全に生物学的な病気である」と伝える教育が、むしろ予後についてのスティグマ(治りにくいという偏見)を強めてしまう場合があることも指摘しており、スティグマを減らす取り組みは、意図せず逆効果になりうる点に注意が必要だとされています。
02身近な例
「精神科に通っていると知られたら仕事を失うかもしれない」と感じて受診をためらうのは、パブリック・スティグマが人の行動に影響を与えている例です。
03講座で学ぶ
パブリック・スティグマは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
パブリック・スティグマとは何ですか?
パブリック・スティグマ(公衆のスティグマ)とは、精神疾患を持つ人を恐れたり避けたり差別したりする、社会の中に広く存在する否定的な態度や信念のことです。
パブリック・スティグマとセルフスティグマの違いは何ですか?
パブリック・スティグマは社会の側が持つ否定的な態度を指しますが、セルフスティグマは、精神疾患のある本人がその否定的な態度を自分自身に向けてしまい、自己肯定感や治療への意欲が下がってしまう状態を指します。
スティグマを減らすにはどうすればよいですか?
2010年の総説では、不公正を訴える「抗議」、誤解を正す「教育」、実際に精神疾患を経験した人と接する「接触」の3つの方法が紹介されており、中でも接触を取り入れた方法が最も効果が強いとされています。
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出典
- Parcesepe, A. M., & Cabassa, L. J. (2013). Public Stigma of Mental Illness in the United States: A Systematic Literature Review. Administration and Policy in Mental Health and Mental Health Services Research, 40(5), 384-399.
- Corrigan, P. W., & Shapiro, J. R. (2010). Measuring the Impact of Programs that Challenge the Public Stigma of Mental Illness. Clinical Psychology Review, 30(8), 907-922.