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心の健康

セルフスティグマとは

英語: Self-stigma ・ 更新日 2026-10-03

セルフスティグマとは、心の不調がある人自身が、社会に広がる偏見を自分に向けてしまうことのことです。

01セルフスティグマをくわしく

2002年のコリガンとワトソンによる整理では、心の不調に対するスティグマ(偏見)には、社会全体が向ける「公衆のスティグマ」と、本人が自分に向けてしまう「セルフスティグマ」の2種類があるとされています。同じ論文では、1996年のアメリカの調査(回答者1444人)で、半数以上が、心の不調がある人と一緒に働いたり家族が結婚することに抵抗があると答え、4割以上が統合失調症のある人を強制的に治療すべきだと答えていたことが紹介されています。

2009年のコリガン・ラーソン・ルッシュの論文では、セルフスティグマが成立するまでの3つの段階が示されています。(1)「心の不調がある人は自分のせいだ」といった偏見の存在に気づく、(2)その偏見が正しいと認める、(3)「自分も心の不調がある、だから自分のせいだ」と、偏見を自分自身に当てはめる、という段階です。

この論文では、セルフスティグマによって自己評価や自己効力感が下がり、それが「どうせうまくいかない」という「why try効果」につながって、仕事や住まい探し、治療を受けることそのものをあきらめてしまう人がいることも指摘されています。一方で、偏見に対してかえって意欲を高める人もおり、これは「エンパワーメント」と呼ばれています。

セルフスティグマは、心の不調そのものとは別に、本人の生活の質や治療へのアクセスを左右する要因として、研究が重ねられています。

02身近な例

うつ病になったことを「自分が弱いせいだ」と思い込み、人に相談することも治療を受けることもあきらめてしまう。これがセルフスティグマの一例です。

03講座で学ぶ

セルフスティグマは、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第15章心の不調への偏見(スティグマ)とは何か
  2. 第16章心の不調で困ったとき、どこに相談すればよいのか

FAQよくある質問

セルフスティグマとは何ですか?

セルフスティグマとは、心の不調がある人自身が、社会に広がる偏見を自分に向けてしまうことのことです。

セルフスティグマと公衆のスティグマの違いは何ですか?

公衆のスティグマは、社会全体が心の不調がある人に向ける、否定的な態度や偏見のことです。セルフスティグマは、その偏見を本人が自分自身に当てはめてしまうことを指し、2002年の論文ではこの2つが区別されています。

セルフスティグマがあると、どんな影響がありますか?

2009年の論文では、セルフスティグマによって自己評価や自己効力感が下がり、仕事や住まい探し、治療を受けることをあきらめてしまう「why try効果」につながりうることが指摘されています。

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出典

  1. Corrigan, P. W., & Watson, A. C. (2002). Understanding the impact of stigma on people with mental illness. World Psychiatry, 1(1), 16-20.
  2. Corrigan, P. W., Larson, J. E., & Rüsch, N. (2009). Self-stigma and the "why try" effect: impact on life goals and evidence-based practices. World Psychiatry, 8(2), 75-81.

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