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学習と記憶検索とは
英語: Retrieval ・ 更新日 2026-10-04
検索とは、記憶として貯蔵されている情報に、必要なときにアクセスし、思い出す働きのことです。
01検索をくわしく
記憶の過程は、符号化(情報を記憶として取り込む過程)、貯蔵・固定化(取り込んだ情報を保持し続ける過程)、検索(保持された情報を必要なときに取り出す過程)という複数の段階に分けて説明されることが一般的です。検索はこの最後の段階にあたり、「すでに固定された記憶を、変化させずに取り出すだけの過程」と考えられてきました。
しかし2021年にリーらが編集した総説では、検索は受け身の読み出しではなく、記憶を能動的に変化させうる過程であることが強調されています。学習した内容を思い出す練習(検索練習)をすることは、同じ内容をただ読み返すことに比べて長期的な記憶の定着を助けることが、神経活動のレベルでも調べられています。また、一度検索された記憶は再び不安定な状態になり、その後の情報によって書き換えられうる「再固定化」の働きも指摘されています。
2012年にストラウベが発表した総説では、検索の段階で生じる誤りにも焦点が当てられています。検索の際には、どの経験に由来する情報かを確認する「モニタリング」が行われますが、このモニタリングに失敗したり、海馬が複数の記憶の要素を誤って組み合わせたりすることで、実際には起きていない出来事を思い出す「偽りの記憶」が生じうることが整理されています。
「思い出すたびに記憶は正確に再生される」というイメージを持たれがちですが、研究では、検索という行為自体が記憶の内容を変化させる場合があることが示されています。
02身近な例
テスト前に教科書を読み返すよりも、自分で思い出しながら問題を解く練習をした方が内容を覚えていられるのは、検索練習の効果によるものです。
03講座で学ぶ
検索は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。
FAQよくある質問
検索とは何ですか?
検索とは、記憶として貯蔵されている情報に、必要なときにアクセスし、思い出す働きのことです。
検索と符号化はどう違いますか?
符号化は情報を記憶として取り込む最初の過程であるのに対し、検索は、すでに貯蔵されている情報を必要なときに取り出す、記憶の最後の過程を指します。
思い出すことを繰り返すと記憶は正確になりますか?
一概にそうとは言えません。研究では、検索練習が記憶の定着を助ける一方、検索によって記憶が不安定になり、その後の情報で書き換えられたり、誤った記憶が混ざり込んだりする場合があることも示されています。
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出典
- Lee, S.-H., Liu, X. L., & Coutanche, M. N. (2021). Editorial: Neural mechanisms of memory retrieval and its links to other cognitive processes. Frontiers in Human Neuroscience, 15, 810073.
- Straube, B. (2012). An overview of the neuro-cognitive processes involved in the encoding, consolidation, and retrieval of true and false memories. Behavioral and Brain Functions, 8, 35.