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学習と記憶

短期記憶とは

英語: Short-term memory ・ 更新日 2026-10-04

短期記憶とは、情報を数十秒程度のごく短い間だけ、一時的に保持する記憶のことです。心理学者ミラー(George A. Miller)が1956年に、その容量はおおよそ「7±2」個であると論じたことで知られています。

01短期記憶をくわしく

1956年に心理学者ミラーは、短期的な記憶や判断に関する実験結果をまとめ、人が一度に保持できる情報の量におおよそ「7±2」という共通の限界があるとする考えを示しました。この「マジックナンバー7」は、その後の記憶研究で基本的な枠組みとして長く参照されています。

この考えに関わる2019年の実験では、単語を一定の間隔(1000ミリ秒ごと)で提示する条件のほうが、速い間隔や不規則な間隔で提示する条件よりも、正しく思い出せる単語の数が多いことが示されました。一定間隔の条件では平均7.2個、速い条件や不規則な条件では平均6.6〜6.8個にとどまり、提示のタイミングが短期記憶の成績に影響することがわかります。

その後の研究では、短期記憶(ワーキングメモリ)を、ミラーが考えたような決まった個数の「枠」に情報を入れる仕組みとしてではなく、容量が限られた「資源」を複数の項目に柔軟に配分する仕組みとして捉える見方が広がっています。2014年の総説では、何個覚えられるかという量よりも、覚えている内容がどれだけ正確かという質に注目する研究が増えていると指摘されています。

「7±2」という数字は広く知られていますが、覚えられる個数は、覚える対象の種類や提示の仕方によって変わることが実験で示されています。この数字を厳密な上限として考えすぎず、記憶の仕組み自体が見直されてきた経緯として理解することが大切です。

02身近な例

電話で聞いた番号を、メモするまでの数秒間だけ覚えている。買い物リストを読んだ直後は覚えていても、少し時間が経つと順番があやふやになる。こうした経験は短期記憶のはたらきに関わります。

03講座で学ぶ

短期記憶は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第8章短期記憶とワーキングメモリの仕組み

FAQよくある質問

短期記憶とは何ですか?

短期記憶とは、情報を数十秒程度のごく短い間だけ、一時的に保持する記憶のことです。1956年にミラーが、その容量はおおよそ「7±2」個であると論じました。

短期記憶とワーキングメモリの違いは?

短期記憶は情報を一時的に保持する働き全体を指し、ワーキングメモリはその情報を保持しながら同時に処理する働きを重視した呼び方です。研究では、この2つの用語が重なる意味で使われることもあります。

短期記憶の容量は本当に7個なのですか?

必ずしも常に7個というわけではありません。提示の仕方などの条件によって、実験では6〜7個程度の範囲で成績が変動することが示されています。覚える対象によっても変わるため、「7」を厳密な上限と考えすぎないことが大切です。

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忘却曲線ワーキングメモリ誤情報効果虚偽記憶新近性効果オペラント条件づけ

出典

  1. Schwartze, M., Brown, R. M., Biau, E., & Kotz, S. A. (2019). Timing the "magical number seven": Presentation rate and regularity affect verbal working memory performance. International Journal of Psychology, 55(3), 342-346.
  2. Ma, W. J., Husain, M., & Bays, P. M. (2014). Changing concepts of working memory. Nature Neuroscience, 17(3), 347-356.

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