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お金の心理学(行動経済学)

サンクコスト効果とは

英語: Sunk cost effect ・ 更新日 2026-10-03

サンクコスト効果とは、すでに払ったお金や時間、労力が惜しくて、やめるべき物事をやめられなくなることです。

01サンクコスト効果をくわしく

サンクコスト効果は、1985年のアーキーズとブルーマーの論文で広く知られるようになった考え方です。すでに払ったお金や時間は、これから何を選んでも戻ってこないにもかかわらず、それを惜しんで、やめたほうがよい物事を続けてしまう傾向を指します。

2019年のダイクストラとホンの実験では、サンクコストの場面に接したときに感じる、嫌な気持ち(負の感情)の強さが、投資をやめられるかどうかに関わっていることが示されました。4つの実験(参加者89人・60人・128人・134人)を通じて、負の感情が強い人ほど投資を続けてしまう傾向が見られ、ある実験では、投資をやめる理由を自分の中で正当化できると、負の感情とサンクコスト効果の両方が弱まることも示されました。

一方、2022年のオットらの論文は、サンクコスト効果を示したとされる動物実験(人・マウス・ラットでの時間投資課題)について、統計的な見かけ上の偏り(アトリション・バイアス)によって、実際にはサンクコストに反応していない合理的な意思決定者でも、似た行動パターンが生まれうることを指摘しています。

このように、サンクコスト効果は人の行動でくり返し観察されている一方、何が本当にその行動の原因なのかについては、研究が続けられています。

02身近な例

すでに前売り券を買ってしまった映画が、見始めてすぐにつまらないと感じても、「お金を払ったから」と最後まで見てしまう。これがサンクコスト効果の一例です。

03講座で学ぶ

サンクコスト効果は、無料講座「ゼロから学ぶ心理学入門」の次のレッスンで詳しく学べます。

  1. 第7章認知バイアスとは何か。判断を誤らせる代表的なバイアス

FAQよくある質問

サンクコスト効果とは何ですか?

サンクコスト効果とは、すでに払ったお金や時間、労力が惜しくて、やめるべき物事をやめられなくなることです。

サンクコスト効果はなぜ起こるのですか?

2019年の実験では、すでに払った投資を無駄にすることへの嫌な気持ち(負の感情)が強いほど、投資をやめられない傾向が見られました。投資をやめる理由を自分の中で正当化できると、この効果は弱まることも示されています。

サンクコスト効果は動物にも見られるのですか?

そのように報告した実験がありますが、2022年の論文では、その行動パターンが統計的な見かけ上の偏りによっても生まれうると指摘されており、議論が続いています。

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アンカリング効果支払いの痛み保有効果現状維持バイアスデフォルト効果快楽順応

出典

  1. Dijkstra, K. A., & Hong, Y. (2019). The feeling of throwing good money after bad: The role of affective reaction in the sunk-cost fallacy. PLoS One, 14(1), e0209900.
  2. Ott, T., Masset, P., Gouvêa, T. S., & Kepecs, A. (2022). Apparent sunk cost effect in rational agents. Science Advances, 8(6), eabi7004.

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